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週刊スモールトーク (第185話) 日中尖閣戦争(8)~核戦争~

カテゴリ : 戦争歴史

2012.11.18

日中尖閣戦争(8)~核戦争~

■戦争をつくるもの

尖閣諸島問題に端を発し、日本と中国、さらに、アメリカ、イギリス、ロシアまで巻きこんで、「日中戦争シミュレーション」がヒートアップしている。

もちろん、日本側は日本の勝利を、中国側は中国の勝利を予測している。ところが・・・日本の世論は相変わらずの活断層だ。冷静な意見もあるが、日中戦争など起きないと断言する識者もいるのだ。もちろん、未来は誰にもわからない。しかし、的中するしない以前に、「このような状況」でこのような発言は明らかに間違っている。なぜなら、識者は、「思いつき」ではなく「事実」に基づいて発言するべきだから。

では、「事実」とは?2012年9月以降、中国は「国家の主権と領土を守る決意表明」のもと、中国艦隊が東シナ海で演習を行ったり、日本の接続水域をこれ見よがしに航行したり、挑発に余念がない。まぁ、ここまでは想定内なのだが、最近、危険なサインが中国側から発せられた。日中防衛当局による緊急連絡体制である「海上連絡メカニズム」の協議を中国側が打ち切ったのである。

さて、この「事実」をどうとらえるべきか?

普通に考えれば・・・尖閣諸島海域で、不測の事態が起きれば、連絡手段がないので、そのまま、日中戦争に突入する可能性がある。しかも、中国側はそれを望んでいるわけだ。「このような状況=事実」で、日中戦争は起きないと断言できるのは、時間の超越者か、よほどのバカかのどちらかだろう。

というわけで、日本は、恒常的に中国の奇襲に備える必要がある。もし、不意を突かれたら、大損害をこうむるから。では、そんな臨戦態勢はいつまで続くのか?「日本憎悪」の洗脳教育を受けた中国人がいなくなるまで、少なくとも、あと100年は続く。おおげさ?

では、警戒を怠ったために、不意を打たれ、国土の9割を占領され、40万人の韓国市民が犠牲になった朝鮮戦争をどう説明するのか?しかたがないではすまされないだろう。国民の生命と財産を守るのが政府の第一の責務だから。また、日中戦争の是非についても、日本と中国では大きく違う。

中国のネットでは主戦論が高まっているが、日本では・・・日中の軍事力を比較したり、日中戦争をシミュレーションするのは、事態を悪化させるだけで益はない。平和的な解決を模索すべきである・・・口当たりはいいが、何も解決できない、マヌケな優等生のいつもの決めゼリフだ。

そもそも・・・戦争に2国の同意は必要ない。片方がやると決めた瞬間、戦争は始まるのだ。そして、準備を怠れば、不意を突かれ、甚大な損害をこうむり、そのまま勝敗が決することもある。また、中国の主戦論が「ネット」だからと、甘く見てはならない。戦争を作るのは民意だから。あの民主主義国家アメリカでさえそうだった。

太平洋戦争前夜、アメリカ大統領ルーズベルトは日本と戦争がしたくてうずうずしていた。ところが、世論が反戦なので、議会の承認が得られない。議会の承認がなければ、大統領といえども、戦争はできないのである。そこで、ルーズベルトが作ったのが「日本の真珠湾攻撃」だった。あの不意打ちで、アメリカ世論に火をつけ、民意を日米戦争に合致させたのである。そのルーズベルトだが、娘にこんな告白をしている。

「私は宣戦しない。戦争を作るだけだ」

そして、独裁者ヒトラーも、国民を戦争に駆り立てるため、涙ぐましい努力をしている。冗談としか思えない「宣伝省!?」を設立したり、頻繁に軍事パレードを行ったり、派手な党大会を開催したり、啓蒙(洗脳)に時間とカネを惜しまなかった。つまり、民意は戦争の引き金になるのである。もっとも、日本で、識者が「主戦論」をぶちあげれば、危険思想のレッテルをはられ、生計が成り立たなくなる。だから、日本には「ガラスの言論統制」が存在するのである。

■日中戦争シミュレーション

では、日中戦争が勃発したとして、どちらが勝つのか?我々は当事者なのだから、知っておいて損はないだろう。備えあれば憂い無し、とも言うし。もし、中国が尖閣諸島を占領すれば、時の日本政府がよほどマヌケでない限り、奪還作戦を敢行するだろう。日本が戦わずして、尖閣諸島を手放せば、アジアで中国に立ち向かう国がなくなる。つまり、来るべきアジアは中国紅色一色・・・そんな未来は誰も望まないだろう(中国以外)。

ということで、中国が尖閣諸島を占領すると、日中尖閣戦争は避けられない。しかし、問題はその後だ。1937年~1945年の日中戦争にくらべると、今回の「(第2次)日中戦争」はシナリオ分岐が非常に多い。複雑なので、表で整理しよう。

日中尖閣戦争(戦争が尖閣海域に限定)
日本勝利 中国が日本を弾道ミサイルで攻撃 日中全面戦争
中国が日本を核攻撃
中国敗北を認める 共産党政権転覆
日本敗北 「尖閣=中国領」確定 アジアの未来は中国紅色一色
日中全面戦争(戦争が日中の本土に拡大)

日米Vs中国(安保発動される)

米勝利 中国が米・日本を核攻撃 米が中国を核攻撃
中国敗北を認める 共産党政権転覆
日本Vs中国(安保発動されず) 停戦(アメリカが仲裁)
日本勝利 中国が日本を核攻撃 米が中国を核攻撃
停戦(アメリカが仲裁)
中国敗北を認める 共産党政権転覆
日本敗北 「尖閣=中国領」確定 アジアの未来は中国紅色一色

※緑色の部分は起きる可能性の高いシナリオ。

つぎに、表を詳しくみていこう。表は、大きく2段のシナリオで構成される。戦闘が尖閣海域に限定される「日中尖閣戦争」と、本土まで含む「日中全面戦争」である。

■日中尖閣戦争シナリオ

まず、表の上段の日中尖閣戦争のシナリオから。日本が、尖閣海域の空戦・海戦で敗北すれば、「尖閣諸島=中国領」が確定する。一方、日本が尖閣諸島を奪還しても、スンナリ「尖閣諸島=日本領」とはならない。なぜか?中国政府が、「尖閣諸島=日本領」を認めると、中国全土で、反日・反政府デモが吹き荒れるから。その規模とパワーは今回の反日デモの比ではない。もちろん、スローガンは、

核を使え!今、使わないでいつ使う!」

たしかに・・・通常戦で歯が立たないなら、敗北を認めるか、核を使うしかない。では、中国はどっち?もし、中国当局が「核を使え!」コールを無視して、敗北を認めれば、共産党政権が転覆する可能性が高い。そうなれば、指導者たちの命も危ない。おおげさ?日本車に乗っているだけで、半殺しにされる国なんですよ!

それに、中国の歴史は、「民衆反乱→王朝転覆」の繰り返しで、その度に、支配層が抹殺されている。1966年から1977年の文化大革命では、数十万、数百万人、一説には1000万人以上が犠牲になったという(一般人も含む)。というわけで・・・どうせ死ぬなら、伸るか反るかで、核ミサイルをぶちかました方がマシ!と考えても不思議ではない。

ただ、中国の指導者にも良識人はいるだろうから、核の使用に反対する者もいるだろう。そこで、考えられるのは、非核の弾道ミサイルを、沖縄、佐世保、築城の軍事基地に撃ち込む戦術だ。基本、弾道ミサイルは防御不能なので、命中精度が高ければ、空自と海自にそれなりのダメージを与えることはできる。

つまり、日本が持たない弾道ミサイルで中国の優位をPRし、通常戦での敗北を絶対に認めないわけだ。しかし、この場合、日本本土が攻撃されるので、日本の空自(航空自衛隊)は、中国本土のミサイル基地を攻撃するだろう。ということで、日本と中国本土を巻きこむ日中全面戦争に突入する。

■日中全面戦争シナリオ

では、その時、アメリカはどう出るのか?時の政権次第、では身もふたもないが、現実をみると、そうとしか言えない。そもそも、同じ政権でも、コロコロ変わるので。2012年11月、オバマ大統領が再選されたが、対中国政策は、1期当初にくらべ、大きく変わっている。当初は、中国を戦略的パートナーと位置づけ、「中国への配慮」は大変なものだった。

ところが現在は、中国の不当な為替操作、アジアの安全保障を脅かしているとして、毅然とした態度を取り始めている。とはいえ、オバマ大統領は良識人なので、サプライズはないだろう。それを前提に、アメリカの出方を予測してみよう。たとえ、非核でも、ミサイルが日本本土に撃ち込まれれば、日本はパニックに陥る。中国のミサイルの精度を考えれば、軍事基地に落ちるとは限らない。町のど真ん中に落ちたらどうするのだ?それを見越して、確信犯的に都市を狙うかもしれないし。

さらに怖いのは、原発・・・これまで、電力会社は、原発はジャンボ機が墜落しても大丈夫と豪語していたが、福島原発事故では、「津波=水」で崩壊してしまった。今となっては、弾道ミサイルが命中しても大丈夫とは、口が裂けても言えないだろう。ということで、日本では、ナショナリズムが優勢になり、世論も、「中国に勝利せよ」に傾くだろう。ここで初めて、日本人は、「中国相手に平和解決を望んだ我々がバカだった」と悟るわけだ。

そうなると、日米安保の発動とアメリカの軍事介入に対する圧力は急上昇する。しかし、アメリカにしてみれば、他国のしかも無人島の争奪戦で、自国の若者を危ない目にあわせたくない。とはいえ、むげに断れば、日本の信頼を一気に失うだろう。日本が伸るか反るかのときに、助けてくれなかった・・・お前なんかもう信じないぞ、結果、アジア諸国もアメリカを信用しなくなる、では困るから。

というわけで、中国が弾道ミサイルを使った時点で、アメリカが軍事介入すると予測する政府・軍事関係者は多い。一方で、日本の思いとは関係なく、アメリカが自国の安全保障のために、積極的に軍事介入する場合がある(可能性は低いが)。時のアメリカ政権が、「中国はパートナーではなく、脅威である」と判断した場合だ。

英誌「エコノミスト」の最新号によると、「中国のGDPは2018年にアメリカを超える」という。じつは、今でも、21の主要経済指標のうち、半分以上が中国が上。さらに、2025年までに、すべての指標で中国がアメリカを上回るという。このような中国の経済発展は、アメリカの「消費型」ではなく、中国の「生産型」で成り立っている。それを可能にしているのが、世界に類を見ない巨大な工場群だ。そして、中国の「消費」が「生産」に追いついたとき、経済規模(GDP)は、アメリカを凌駕するだろう。消費は人口に比例し、中国の人口はアメリカの4倍もあるのだから。そうなれば、米中の軍事力が逆転するのも時間の問題だ。

かつて、関東軍作戦参謀だった石原莞爾は、自著「世界最終戦論」の中で、西洋の覇者アメリカと、東洋の覇者日本で、最終戦争が起こる、と予言したが、東洋の覇者は日本ではなく、中国かもしれない。そこで・・・アメリカが、今のうちに中国の芽を摘んでおこう、今なら、中国に勝てるから、と考えたら、日中尖閣戦争はアメリカにとって絶好のチャンスになる。日米安保を大義名分に、中国を思う存分攻撃できるからだ。

■日米安保発動

では、日米安保が発動され、アメリカが軍事介入した場合、どんな展開になるのだろう?現在、沖縄のアメリカ軍嘉手納基地には「F-15」戦闘機が48機配備されている。これだけでも、十分な戦力だが、三沢基地から「F-16」戦闘爆撃機、岩国基地から海兵隊所属の「F/A-18」戦闘攻撃機が、嘉手納基地に派遣されるだろう。さらに、グアム、ハワイ、アメリカ本土から無敵のステルス戦闘機「F-22ラプター」を含む攻撃機も沖縄嘉手納に集結する。

さらに・・・横須賀を母港とする「第7艦隊」が南西諸島海域に投入されるだろう。第7艦隊は、原子力空母「ジョージ・ワシントン」を主力艦とする空母打撃群で、イージス艦、潜水艦など多数の艦船からなる。「ジョージ・ワシントン」には、最新鋭の戦闘攻撃機「F/A-18」49機を含む、85機が搭載され、尖閣諸島海域の制空権・制海権はもちろん、中国本土も攻撃可能だ。もし、日本の空自・海自が弾道ミサイルで大打撃を受けたとしても、アメリカがこの戦力で立ち向かえば、中国に勝ち目はない。

たとえば、アメリカのステルス戦闘機「F-22ラプター」だけで、尖閣周辺の制空権は完全に掌握できるだろう。これに、第7艦隊、さらに、日本の空自・海自も加わるので、日本の制空権・制海権はもちろん、中国本土も射程距離内に入る。つまり、核を使わない通常戦では、間違いなく、日米は中国に勝利する。ところが・・・通常戦の敗北で、中国が負けを認めれば、「核を使え!」コールが中国全土で吹き荒れるだろう。それを制御できなければ、共産党政権は崩壊し、19世紀末の清王朝時代に先祖返りする。軍閥が跋扈(ばっこ)する群雄割拠の時代だ。そうなれば、大中華帝国の夢は露と消え、アメリカの覇権は続く。つまり、中国の指導者たちは、政権崩壊か、核を使うかの選択を迫られるわけだ。20年前なら、全面核戦争をおそれ、ソ連が仲裁に入ったかもしれない。

しかし、今の国力は、「中国>>ロシア(ソ連)」なので、中国がロシアに従うとは思えない。そもそも、中国にしてみれば、核を使わなければ、負けが確定するわけだし、そうなれば、自分の命も危ない。世界平和もへったくれもないだろう。しかし・・・中国が(アメリカに対して)核を使えば、当然、アメリカも中国を核攻撃する。つまり、米中戦争は、そのまま核戦争を意味するのである。ここまでくると、世界の緊張は一気に高まる。そうなると、何が起こるかわからない。予期せぬ出来事が、悪い方に重なれば、全面核戦争の可能性も出てくる。つまり、日本は日米安保の発動を望むだろうが、もしそうなったら、「核戦争の確率」は急上昇するのだ。もちろん、その場合、最初に核攻撃されるのは日本である。

でも、心配無用。日中全面戦争に突入しても、日米安保は発動されず、アメリカ軍は参戦しないだろう。

■日米安保が発動されず

あくまで、私見だが・・・もし、日中全面戦争に突入しても、アメリカ軍は出動するが、参戦はしないだろう。中国軍が、アメリカ軍を攻撃しない限り。では、何のために、出撃するのか?中国を威嚇し停戦に持ち込むため。そうすれば、アメリカ軍の出費は燃料代ですむ。そもそも、アメリカは、19世紀以降、モンロー主義を基本に「他国に干渉しない」外交方針をとってきた。よほど、利害がからまない限り、アメリカは軍事介入しないのである。

たとえば、第二次世界大戦。連合国側が勝利できたのは、ひとえにアメリカのおかげだが、アメリカは初めから参戦したわけではない。イギリス、スウェーデン、スイス、スペイン・ポルトガル、トルコを除く全ヨーロッパが占領されても、アメリカはまだ傍観していた。アメリカが参戦したのは、第二次世界大戦が始まって2年も経った1941年12月8日、日本の真珠湾攻撃の日だったのである。前述したように、ルーズベルトは、日本との戦争に執着したが、本当の狙いは日本ではなく、ドイツにあった。イギリスがドイツに苦戦し、単独で勝利する見込みがなかったからである。

ところが、ルーズベルトには天敵がいた。大西洋単独無着陸飛行の英雄リンドバーグである。彼は反戦派の孤立主義団体「アメリカ・ファースト」の広告塔で、反戦の演説を繰り広げていた。結果、世論も議会も反戦で、参戦することができなかった。そこで、ルーズベルトは奇策を思いついた(入れ知恵かも)。いきなり、ヨーロッパ戦争に参戦するのではなく、アジアという「バックドア」から侵入するのである。

当時、中国大陸は日中戦争の最中で、中国(中華民国)の蒋介石は、イギリス首相チャーチルを介して、アメリカに日中戦争に介入するよう懇願していた。中国もまた単独で日本に対抗できなかったからである。この蒋介石の申し出は、チャーチルにとって「棚からぼた餅」だった。もし、アメリカが日本と開戦すれば、日本の同盟国ドイツとも戦うことになる。そうなれば、アメリカは大手を振ってイギリスを助けることができる。

こうして、ルーズベルト、チャーチル、蒋介石の利害が一致したのである。あとは、日本がアメリカに戦争をふっかけてくれればいい。そこで、ルーズベルトは驚くべき行動に出る。アメリカの日本資産を凍結し、日本への石油輸出を全面的に禁止したのである。日本は心臓を握りつぶされたようなものだった。さらに、中国とインドシナから軍と警察を撤退させること、日独伊三国同盟を破棄すること(ハル・ノート)を、日本側につきつけた。傲慢不遜を超えたメチャクチャの要求で、永世中立国でも宣戦布告しかねない。そして、日本は真珠湾を攻撃した。さらに、ルーズベルトは、宣戦布告の少し前に、真珠湾を攻撃したことで、日本を「卑怯者」に仕立て上げ、アメリカ国民の戦意を高揚させた。そして、真珠湾攻撃前日までの反戦ムードを、一夜にして、「日本を叩きのめせ」に変えたのである。

しかし、ドイツやソ連もそうだったが、宣戦布告なしの先制攻撃は珍しくない。それどころか、ソ連は日ソ中立条約が有効だったにもかかわらず、一方的に日本を攻撃している。もっとも、同じ手順で、ソ連もドイツに不意打ちにされたのだが(バルバロッサ作戦)。でも、日本だけが悪者呼ばわりされるのは納得がいかない?それはそうだが、外交なんてそんなもんですよ。外交で良識が通用すると思っているのは、お人好しの日本人ぐらい?そろそろ、現実に立ち向かいましょう。

■日中戦争は起きた方がいい?

話を日中全面戦争に戻そう。中国では主戦論が飛び交っているが、日本では政府も世論も日中戦争を避けようと、平和的解決を模索している。これまでどおり、中国にへりくだっていれば、いつかは中国と仲良くなれると夢想しているわけだ。しかし、だめになりそうなことが案外うまくいっている場合は、だめになった方が結局は得なことが多い。何が言いたいのか?

日本が譲歩を積み上げ、それを中国が崩す、そんな不毛な積み木崩しは終わりにして、一旦、リセットした方が、最終的には得なのでは?もちろん、ここでいう「リセット」は「戦争」を意味する。根拠をしめそう。第一に、中国が「日本憎悪」の洗脳教育をつづける限り、平和的解決は望めない。第二に、歴史をみれば明らかだが、(尖閣諸島)領土問題は戦争でしか解決できない。第三に、中国共産党は、かつてのソ連にように、覇権国家をめざしている。まずは、アジア、最終的にはアメリカものみ込むつもりだろう。つまり、大中華帝国を夢見ているわけだ。だから、日中戦争は避けられない

つぎに、今、日中が開戦すれば、通常戦で日本が勝利するかもしれない。そうなれば、中国は内部分裂し、中華の覇権は終る可能性がある。逆に、このままなら、やがて通常戦でも歯が立たなくなる。つまり、戦争するなら今しかない。なるほど、国粋主義者なら、大喜びしそうな話だ。しかし・・・この場合、日本は核戦争を覚悟する必要がある。しかも、日本だけ核ミサイルを撃ち込まれて、一件落着という悲惨な結末だ。

■核戦争の真実

このシナリオを具体的にみていこう。中国が弾道ミサイルを使用しても、日本に勝てなかった場合、中国に残された選択肢は2つしかない。

①敗北を認める→共産党政権の崩壊

②核を使う

個人的には、「②核を使う」と思っているが、不思議なことに、日本の識者はそれはありえないと考えている。なぜか?

日本はアメリカの「核の傘」にいるので、中国が核を使ったら、アメリカが中国を核攻撃する。中国がそんなリスクを冒すはずがない、というわけだ。しかし、本当にそうだろうか?簡単な話だ。アメリカの立場に立って考えれば、真実が見えてくる。アメリカは、自国が核攻撃されない限り、中国を核攻撃することはない。たとえ、日本が核攻撃されてもだ。なぜなら、アメリカが中国を核攻撃すれば、アメリカも核の報復を受け、何百万人、何千万人が死ぬから。そんなことを、アメリカ国民が望むはずがない。

それに、報復の連鎖で全面核戦争に発展するかもしれない。それは、世界が望まない。アメリカも中国も世界も望まないことを、どうして、アメリカがやるのだ?では、どんな結末になるのか?日本は核攻撃をうけて、存亡の機に立った時、米中は密約を交わすだろう。日本はもう終わりだが、アメリカと中国、そして世界を核戦争から守るため、これ以上、核は使わない。日本にしてみれば、日米安保条約の不履行だが、日本はもう口もきけない状態だろうから、問題はない。ここで、子供でもわかる真実が見えてくる。日米安保(アメリカの核の傘)は、中国の核の脅威に対して無力である。つまり、アメリカが守ってくれるというのは、日本人の妄想に過ぎないのだ。

かつて、ダグラスマッカーサーは、命を懸けて、アジアを共産主義から守ろうとしたが、そんな気骨のあるリーダーはもういない。いみじくも、マッカーサーはこう言った。老兵は死なず、ただ消え去るのみ・・・では、打つ手がない?

心配無用、日本が核攻撃されない方法は1つだけある。自ら核武装し、核ミサイルを搭載したミサイル型潜水艦を配備すること。これなら、中国は日本を核攻撃するのをためらうだろう。もし、中国が核で日本を壊滅させても、原子力潜水艦の核ミサイルが中国を狙っているからだ。しかも、海中の潜水艦は偵察衛星からも探知できない。だから、日本の原子力潜水艦が全滅するまで、中国の指導者たちは枕を高くして眠れないのである。

つまり、核兵器の保有が、お互いに核兵器の使用を躊躇する状況を作り出し、結果として、核戦争が回避される。これが「核の抑止力」なのである。そして、ここが重要なのだが・・・真の核の抑止とは、核ミサイルではなく、それを搭載したミサイル型潜水艦なのである。

《完》

参考文献:
週刊現代10月6日号講談社自衛隊4大国防戦!日本侵略Xデー別冊宝島宝島社

by R.B

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