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 スモールトーク雑記


■マカオ出張・商社マンたちの夜 2011.6.5

 ホテルのメインロビーに行くと、
チェックインの行列ができている。
夜9時とは思えない賑やかさ、
さすが、マカオ(空前の好景気らしい)。

 フロントで、
取引先の部長さんを発見。
ウチの社長が電話したらしく、
わざわざ迎えに来てくれたのだ。
彼らは、
ハード・ロック・ホテルに宿泊していて、
そこで会食が始まっているという。
あいさつもそこそこに、
ハード・ロック・ホテルへ。

 ヴェネチアン・ホテルを出たとたん、
異様な光景が飛び込んできた。
「ギャラクシーマカオ(澳門銀河)」だ。
ギャラクシーマカオ

 最近オープンしたばかりの巨大複合リゾートホテルで、
3つの5つ星ホテルからなるという。
この一帯(コタイ地区)は、
今はホテル建設ラッシュで、
まるで、日本のバブル時代のよう。

 ハード・ロック・ホテルは、
道1本へだてて、
ヴェネチアン・ホテルと向かい合っている。
道すがら、
ストリートガールが声をかけてくる。
みんな、美人で背が高い。
きっと、中国の東北部出身なんだ ・・・

 5分ほどで、
ハード・ロック・ホテルに着く。
ヴェネチアン・ホテルとは違い、
外見も内装も近未来的。
1階の広いバーに行くと、
すでに会食が始まっている。

 席の中央には、
取引先の役員がいる。
ラッキ〜、今晩は美味いものが食えるぞ!
機内食しか食べていないので、
腹はペコペコだ。

 さっそく、
美味しそうなソーセージを見つけ、
フォークでブスっ、
と思った瞬間、
取引先の部長さんが言った。
「ウチの現地法人の人間は初めてでしょう。
まずは、ごあいさつさせてください」
「あ、はい」
というわけで、
食べ物はちょっとおあずけ。

 この会社は、
中国に拠点をもっているが、
本社の役員が来るというので、
香港の現地法人や関連会社の社長や責任者も出席していた。

 彼らは、
香港を拠点にして、
香港、上海、台湾、韓国、ベトナムと商売している。
香港はいわば、
アジアビジネスの「ハブ(基点)」なのだ。

 あいさつが終わり、
ソーセージを口に放り込む。
スパイスがきいてなかなか美味い。
好きなものを注文してくださいと言われたが、
メニューを見てもサッパリ。
そこで、テキトーに注文する。
バーなんだから、
間違っても、
ハンドバッグは出てこないだろう。

 ところが、
注文したものがなかなか出てこない。
催促すると、
忘れていたようだ。
オープンして2年経つそうだが、
従業員の教育はこれからだ。

 10分ほどして、
料理が出てきたが、
ソーセージ、スパゲティ、サラダ ・・・
ここまでは想定内だったが、
最後に、ハンバーガー?!
頼んだ覚えはないが ・・・
ま、食えるからいいか。
料理はどれもこれもスパイスがきいている。
それはそうだろう、
ポルトガルといえばスパイス!

 マカオは、
1999年までポルトガル領だった。
そして、
ポルトガルと言えば大航海時代
15世紀、ポルトガル人たちは、
スパイスと財宝をもとめて、
遠くアジアまで進出したのである。
だから、
ポルトガル料理にはスパイスは欠かせない。

 ワインは、
白と赤をチャンポンで飲んだが、
それなりに美味しい。
もちろん、ポルトガルワイン。
(マカオまで来てわざわざフランスワインを飲む人はいないだろう)

 でも、赤ワインなら、
僕はマデイラワインの方が好きだ。
マデイラワインは、
ポルトガルのマデイラ島で作られるワインで、
強いコクと風味があり、
ハマるとアル中になる。

 話はもどって、会食。
ウチは映像と制御ソフトを開発しているが、
良い外注先がなかなか見つからない。
そこで、
香港法人の責任者に聞いてみた。
「上海や天津には、
CG制作会社がたくさんありますが、
香港はどうですか?」

「ん〜、CG制作会社ですか。
香港では聞いたことがないですね。
捜せばあるかもしれませんが ・・・
ところで、
なんで香港なんですか?」

 仕事で香港に出張して、
帰りにマカオに寄ってカジノ、
とも言えないし ・・・

 ところが、
誰かがすぐに話題を変えてくれた。
さすがは商社マン、
空気を読むのがはやい。

 彼によれば、
中国は今、
1億人の金持ちがいるという。
ここでいう金持ちとは年収4000万円以上。
(ウチの社長ももらってないぞ)
残り12億人が貧乏だとしても、
「1億人」という絶対数は強烈だ。
だから今、
マカオに遊びに来る人のほとんどが、
中国人だという。

 ところが、
それを嫌がる人たちもいるらしい。
マカオ人と中国のエリート層だ。
マカオの「観光システム」が、
成金に壊されるのがイヤなのだという。

 たしかに、マカオは、
他の観光地にはないアドバンテージがある。
ラスベガスと比肩するカジノ、
さらに、
30ものユネスコ世界遺産をもつ(マカオ歴史地区)。
しかも、
インスタンブールのように、
西洋文化と東洋文化が融合した希少な街。
観光地としては、
間違いなくオンリーワンだろう。

 ウチも取引先も、体育会系なので、
会食(宴会?)はどんどん盛り上がってきた。
ワインは飲み放題だし(取引先の役員に謝謝・シェシェ)、
歓楽的雰囲気もあって(マカオに謝謝)、
みんなご機嫌。
やがて、
小グループに分かれ、
シッポリ話し込む。

 隣の席の商社マンが、
面白い話を聞かせてくれた。
韓国のバーは10万円も取るのに、
テレビに出てくるような美人はゼンゼンいない(ホントか!)。
台湾は料理がうまいけど、
面白いものはあまりない。
香港は華やかで楽しいけど ・・・
やっぱり、マカオが最高!

 すかさず、理由を聞くと、
ギャンブルと女 ・・・
ギャンブルはわかるけど、
女って?
先のストリートガールのこと?

 じつは、マカオには、
正規の?風俗店があるらしい。
中でも「ダーリン」は老舗で、
明朗会計(1500香港ドル:1万5000円)、
サービス抜群、
日本より安心できるという。

 彼が言うには、
「中国人は美人で、スタイルもいいんですよ。
理由分かりますか?」
(わからん)
「日本人の脚は曲がっているんですが、
中国人はまっすぐなんです。
その分、脚が長く見えるんですよ」
なるほど ・・・

 さらに話はつづく、
「日本にくらべ、
香港やマカオの風俗嬢はとにかく明るいんですよ。
そこがいいんですね。
あんな場所で、
身の上話されちゃ、たまらないですからね」
この人常連?

 彼の熱い語りはつづく。
「ダーリンには2つ店があって、
ダーリン1の女の子は、18歳〜26歳、
ダーリン2は、26歳〜36歳、
どうです、守備範囲広いでしょう」
詳しい ・・・

 この話を聞いた瞬間、
僕は確信した。
「いずれ、マカオはラスベガスを圧倒する」(売上はすでに抜いている)
理由は簡単。
ラスベガスは「ギャンブル+酒」のみ、
一方、マカオは、
「ギャンブル+酒+女」がセット。
(ホテルのカジノフロアでもストリートガールがいる)
だから、
マカオはラスベガスに対し、
圧倒的なアバンテージがある。

 この予言は、
道徳や善悪を超えた、
人間の本性と経済の大原則によっている。
(ちょっと大げさかな)

 ふと気がつくと、
隣で飲んでいた部長さんが、
トイレに行ったまま戻ってこない。
30分経ってやっと帰還。

「どうされたんですか?」
「トイレットペーパーがないんですよ」
「えー、こんなホテルで!」
「で、どうされたんです?」
「ケータイで電話して、持って来させましたよ」
「なるほど ・・・」

 でも、
どうやってトイレットペーパーを受け取ったのだろう?
情景が思い浮かばない。
真剣に考えることでもないが、
だいぶ酔いが回ったような ・・・
そういえば、
3時間もワインをラッパ飲みしている。
まずいわ ・・・

 夜中の2時、3時、4時?
宴会はお開きとなった。
ところが、
商社マンたちは、
これからカジノに行くという。

 彼らについていくと、
みんなテーブルゲームで、
スロットなんか見向きもしない。
ブラックジャックかバカラ ・・・
コワイ、コワイ。

 僕はホテルに帰って寝ることにした。
部屋に入り、
あらためて、豪華な室内に感動。
ヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテル

 田舎モンはこれで十分 ・・・
こうして、マカオ初日は、
何ごともなく終わった。


by R.B


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